「振られて感謝!――9月まで‟アンテナ磨き”に精を出すべし!」
昨年末から年初にかけて「きらら館」で鑑定させて戴いた受験生の数は7人でした。昨年は6人鑑定させて戴いて全員が合格、パーフェクトの好成績でしたが、今年は何人の方が吉報を持って来てくれるでしょうか。
『祈合格』――頑張って欲しいものです。
Sさん「先生、見事に振られちゃいました~」
Sさん、入ってくるなり、いきなりの‟完敗宣言”です。
Sさんは、新進気鋭の子供服デザイナー。
とっても美人です。
お仕事で知り合った雑誌社勤務の彼にひと目惚れ。
「何としてもお付き合いしたいが、相性は?」というのが、1ヶ月前にお見えになった時の相談でした。
Sさん「やっぱり、きらら先生の鑑定通りでした」
「彼は天性のプレイボーイで、仕事は出来るが、女性関係は滅茶苦茶。現在も複数の女性と付き合っているはず。特にあなたとの相性は最凶。深みに嵌ると修羅場どころか、事件になる虞あり。お仕事の上だけのお付き合いに留めておくように」――というのが、わたしの鑑定でした。
Sさん「先生には、100点満点で15点の相性の悪さだから『君子危うきに近寄らず』と言われていたのに――どうしても忘れられなくて思い切ってデートを申し込んだのですが…」
珈琲茶碗を掻き混ぜながら、Sさんの繰り言が始まりました。
Sさん「2人でお食事をした後で、思い切って『好きです。付き合ってください』って、生まれて初めてわたしから‟告白”したのですが…」
珍しく珈琲のお代わりです。
Sさん「彼ったら、あっさりと『僕にその気はないから…』って、食事代も払わないで、さっさと帰ってしまったんです。後に残されたわたしの惨めさはマックス。くやしいというより呆気にとられて、頭が真っ白になっちゃいました(笑)」
笑ってはいるものの、告白した彼から一顧だにされなかったのが、相当にショックだったようです。
Sさん「わたしってそんなに魅力がないのか、それとも男運がないのか、しばらくは食事も喉を通りませんでした」
笑顔は消え、ため息が出始めました。
きらら「お食事代だけの‟被害”だけで済んだのが不幸中の幸い。振られて良かったと思いますよ」
Sさん「でも…」
きらら「この前の鑑定通り、あなたと彼の相性は、万にひとつの大凶中の大凶なの。もし、彼があなたの告白を受け入れて、そのままお付き合いしていたら地獄の1丁目でスッテンコロリン。冗談ではなく、今頃あなたはノイローゼになっていたはずよ」
Sさん「そんな人には全然、、見えなかったけどなあ」
きらら「彼は野性的なイケメンでしょ?」
Sさん「はい」
きらら「一見すると優しくて、頼りがいがあるように錯覚するけど、内面は真逆。‟不幸配達人”みたいな男ですよ。お食事代だけで不幸を免れたんだから、袖にされて感謝。ラッキーと思わなくちゃ!」
Sさん「最初、会った時、ビビッと来たんだけど、わたしの‟アンテナ”は感度が悪いのかなあ?」
きらら「感度より、‟アンテナ”を立てるタイミングが間違ってたのよ。‟アンテナ”を立てる時期が悪い時にキャッチする‟電波”は、まず良くないわね」
Sさん「そうなんですか。じゃあ、わたしが‟アンテナ”を立てるべき時期は、いつ頃ですか?」
きらら「今年の9月と、その次は来年の6月。その時に立てた‟アンテナ”にビビッと来たお相手こそ、あなたに幸せを配達してくれる人よ」
Sさん「9月と6月か~?――随分先ですね(笑)」
きらら「『待てば海路の日和あり』――その時に備えて‟アンテナ”はピカピカに磨いておくのよ(笑)」
Sさん「は~い!」
きらら(1/25)