「可愛い孫には旅をさせよ」

すっかり初夏。

先週も書きましたが、猛暑の夏を予感させます。

減少気味とはいえコロナも健在。

今年も真夏のマスクを覚悟しなければいけないようです。

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「こんにちは。今日は暑いわねぇ」

汗を拭き拭きのご来館はKさん。
御年80歳。
下町で老舗料亭の大女将として活躍中の“元気婆ちゃん”です。

Kさんはわたしが独立前、駅ビルの占いコーナー時代に知り合ったお客さま。
最初の頃は息子さん、娘さんの結婚、ご主人の健康問題、料亭の改装時期などシリアスな相談でしたが、最近のわたしの役目は専らお孫さん自慢と諸々のグチの聞き役です。

「『きらら館』に来ると何だかホッとするのよねwww」

「お客さまをホッとさせるのも、安心させるのもきらら館の役目です。思いっきりホッとしてください」

今日も実の“姉妹”のような気兼ねのない会話で始まります。

「料亭の方はどうですか」

「コロナによる規制が緩和されたこともあって、お蔭さまでだいぶ活気が戻ってきたわ。一時は、もうお店を閉めようと思ったけど、お店はわたしの命だから、お迎えが来るまで頑張ろうと思ってるわ。あっ、この前はきらら先生の紹介のお客さまに来ていただいて、ありがとうございました」

「お料理も美味しいし、色々サービスしていただいたって喜んでいましたよ」

「それはそうと、今日は占ってもらいたいことがあるんだけど…。実は今、大学に通ってる初孫のことだけど、来年、卒業したら外国の大学に行きたいと言い出したのよ。母親(娘)は『おカネもかかるし、外国なんてとんでもない』と猛反対なんだけど、どうしたものかしら」

「お孫さんって、小学生時代に何度か連れてきたあの子? 月日の経つのはホントに早いわね」

「そうよ。“ババ馬鹿”だけど、娘に似合わずデキがいいし、わたしは今の時代、外国の大学に行くのもいいと思ってるんだけど…」

お孫さんの生年月日をお伺いして鑑定開始。

「『可愛い孫には旅をさせよ』――ズバリ、お孫さんは外国行きでとても<大きな成功>を掴みます。娘さんは慎重派だから反対するのでしょうが、もったいないと思います」

「よし! あの子は一番、婆ちゃん思いだし、費用は婆ちゃんが出すからと言って、娘を説得します」

「そのまま外国に留まるもよし、日本に帰って来るも良し、相当な成功を収めると、わたしが太鼓判を押しますよ」

「きららさんが、そこまで言ってくれるからには娘が何と言おうと、わたしは孫に味方しますwww」

きらら(4/25)