「長生きこそお爺さまの願い」

東京、大阪など4都府県で3度目の緊急事態宣言。

おまけに、今回は“禁酒令”に“灯火管制”までが追加され、G・Wは“我慢のウィーク”に。

気が滅入るばかりの毎日ですが、こんな時こそ煽るだけのマスコミ報道に惑わされない「自身の確立」を…。

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今日のお客さまは、『渋谷・きらら館』に何度か足を運んでくれたYさんと傘寿(80歳)を迎えたお婆さまです。

事前に話をお伺いしたYさんの要望は、「長年連れ添った夫を病で亡くしたことで、すっかり塞ぎこんでしまったお婆さまを元気づけるような鑑定をお願いしたい。わたしたちが何を言っても全然、耳を貸そうとしないので是非…」というものでした。

お婆さんを思うYさん気持ちは分かりますが、まったくの作り話で励ますのも感心できません。
そこで前もってお婆様とお爺さまの生年月日をお聞きし、検討させていただくことにしました。

慎重に鑑定の結果は“法華の太鼓”。お婆さまのこれからの運勢は「吉」、それも「大吉」に限りなく近い「吉」。
Yさんに、その旨を報告したところ、「お婆さまと一緒に『きらら館』にお伺いしますので、きらら先生から直接、本人に鑑定結果を知らせてくれれば納得すると思います」との返事だったので快諾した次第。

上品な表情のお婆様ですが、確かにちょっと憔悴した感じです。

「孫がお世話になったうえ、老い先短いわたしまで観てもらって、どうかよろしくお願いします」

“MC役”はYさん。
日本茶をお出しし、ひと息ついたところで鑑定結果の報告です。

「お婆ちゃん、きらら先生は、わたしの結婚も占ってもらった信頼できる方なんだから、思っていることを遠慮なく聞いてよ」

「初めまして、きららです。――報告しますね。お婆さまとご主人の相性は抜群でした。気を落とすのも無理はありませんが、ご主人の死去は天命でした。お婆さまは長寿の運勢で、健康的にも問題ありませんし、お迎えなんかまだまだ先のことですよ。あれこれ考えず、その日まで習い事をするなど、新しい楽しみを見つけてお爺さまの分まで長生きしてくださいよ」

「毎晩、お爺さまの夢を見るのですが、わたしに早く来いと言ってるような気がするのですが…」

「夢を見るのは、それだけ愛情深かったことの表れであって、反対に『俺の分まで長生きしろよ』と言ってるんですよ。――お爺さまはとっても優しい方だったでしょ?」

「はい。大事にしてくれましたし、わたしにはもったいないぐらいの男前。嫁いで以来、辛いことなどほとんどありませんでした。生まれ変わっても、もう一度、主人と結婚したいと思っています」

「え~っ(笑)。お婆ちゃんたら、わたしたちの前で一度も言ったことないのに、そんなにお爺ちゃんとラブラブだったなんて?――ご馳走さまで~す(笑)」

「きららさんの前だから言うけど、主人はわたしにとって最初で最後の最愛のひと、最高の結婚生活でした。それを今の若い人のように、これ見よがしにひけらかすのは、はしたないと教えられてきたから言わなかっただけよ(笑)」

お婆さまの顔に初めて笑顔が浮かびました。

「それだけお婆ちゃんに思われていたお爺ちゃんは幸せだったんだね(笑)」

「主人以上に幸せだったのは思われていたわたしかもよ(笑)」

お見えになった時と180度違う明るい口調で話せればもう大丈夫、すぐに元気なお婆さまに戻るはずです。

「きららさんと話したことで、肩の荷が降りたみたいで気が楽になったわ。ホントにありがとうございました(笑)」

もう笑顔の連続です。

「今夜はご主人との愛情溢れた日々を思い出しながら、ぐっすりお寝みくださいね」

「“新しい発見”も出来たし(笑)、わたしもお爺ちゃん、お婆ちゃんをお手本にした夫婦を目指したいと思いました。――でも、きらら先生の言葉でコロッと変わるなんて…(笑)――本当にありがとうございました」

きらら(4/26)