「生者必滅会者定離」
初夏と思えば晩冬、まったく風情のない天候の毎日です。
今年に入り当欄で何度も紹介したK爺さまをはじめ、これまでの人生で巡り会った
恩人、そして友人、知人――多くの方が黄泉の国に旅立ちました。
寿命に限りがあるのは承知ですが、同じ時代を共にした方たちとの別れは格別、寂しいものがあります。
若い時には時の経過をゆっくり感じますが、年を重ねるにつれ反対に早く感じるものです。
なぜなのか。
「接する人が多くなるから」「時間に追われる日が多くなる」といわれていますが、
どうあれ、平均寿命が少しばかり長くなったとはいえ、その時を迎えるにつけ、
「人生は短くはかないもの」であることを痛感させられます。
「カネも要らぬし、名誉も地位も要らない。若さが欲しい」
これは戦後の総理大臣経験者の言葉ですが、これまでは「成功者だから言えること」と思っていましたが、
同じ年ごろになって「なるほど!」と思えるようになりました。
星の流れに比べれば人生なんて「まばたき」にすぎません。
人はその「まばたき」の間に何を残すのか。
それがこの世に生を受けた人間の「宿題」ではないでしょうか。
きらら(4/1)