「見切り千両、離婚もまた良し!」
気のせいでしょうか、少しばかり秋の気配。
しかし、「暑さ寒さも 彼岸まで」。
まだまだ油断は禁物。
残暑に、そして依然として感染者が減らないコロナにも気をつけてください。
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午後一番のお客さまは赤ちゃんを抱いたEさん。
沈んだ表情が気になります。
「こんにちは。よろしくお願いします」
「暑いわね。まずは麦茶でも飲んで、ひと息入れて…」
赤ちゃんは女の子。むずがりもせず、わたしの顔を見て、にっこり。
自慢じゃないけど、わたしは初対面でも赤ちゃんに泣かれたことはありません。
閑話休題。
「さて、今日は何の相談かな?」
「同居する、主人のお母さま(姑)と折り合いが悪くて、毎日が憂鬱です」
「折り合いが悪くなったきっかけは?」
「これといって思い当たることはありませんが、お義父さまが亡くなってから、わたしのやることなすこと、すべてが気に入らないみたいです」
(う~ん、マザコンかな?)
「ご主人はひとりっ子?」
「はい。主人の兄弟はいません」
「義父さん(舅)が亡くなったのは?」
「わたしたちが結婚してから、2年後に…」
「分かりました」
Eさんとご主人、お姑さんの生年月日をお伺いして鑑定開始。
「はっきり言うわね。――あなたとご主人の相性は、そんなに悪くないから、普通はこんな問題は起こらないんだけど、あなたとお義母さんの相性は最悪です。それ以上に、姑さんはお義父さんが亡くなったことで、ご主人のことを自分の“分身的存在”、“疑似伴侶”と思い込んでいるから、あなたに対して歪んだ嫉妬心を燃やし、“息子を盗った憎い嫁”と見ているのです。おまけにご主人は極度のマザコンの気があるので、そんな母親に何も言えないし…」
「以前、主人に冷却期間を置くための別居を言ってみたのですが、『母さんと別居はできない。別居するならお前と離婚する』と言われましたから…」
「離婚は最後の手段だから慌てなくてもいいけど、かわいい赤ちゃんもいることだし、冷却期間というより、心を落ち着かせ、覚悟を決める時間として、この際、実家に帰ってみたら?」
「実家の父と母は、子どもを連れて、さっさと帰って来いと言ってくれています」
「それでもあなたの心が変わらなければ、見切り千両、離婚届に判を押すのがいいと思います。あなたは、尽くしがいのある男性に巡りあえれば、最高に幸せな人生を送れる★の持ち主なんだから…。再来年の今頃には素敵な男性が現れますよ」
「子持ちのバツイチでも大丈夫ですか?www」
「大丈夫よ。きらら館の<再婚占い>は、100%当たるんだから自信を持って離婚してくださいwww」