『1歳までは肌を離さず』
暖かかったり、寒かったり、すっきりしない天候の毎日です。
さらに季節外れのインフルエンザが流行っているとか。
くれぐれもご自愛ください。
「先生、きらら先生。お久しぶりで~す」
黄色い声が玄関前から聞こえてきました。
赤ちゃんを抱いたWさんです。
「あらあら、今日は夕方から雨だというのに…」
「1日も早く先生にS太郎を抱っこしてもらおうと思って…」
「うわ~、かわいいわねえ。何ヶ月になったの?」
「3ヶ月と1週間です」
「パパに似て、イケメンじゃないwww」
「主人も『お前に似なくて良かった』って自慢していますwww」
S太郎クンはスヤスヤ眠っています。
「お乳は出てるの?」
「はい。もう痛いぐらいにチューチュー吸ってwww」
「じゃあ、おいしい沖縄の珈琲があるけど、今日は日本茶がいいわね」
静岡のお客様から送っていただいた日本茶を淹れます。
ヤングママの雰囲気全開のWさん。出産前とは、打って変わった明るい表情です。
「ホント、先生には感謝しています。妊娠していることが分かって、産みたいと告げたわたしに、主人は全然、喜ばないどころか、『俺にとって、今は一番忙しい時期だ。産むのはまだ早い』と中絶するように言われてしまって…。そんな主人の態度にガッカリしていた時、フラリと訪ねたのがネットで見つけた『きらら館』でした」
「あの時のあなたの顔は、今とは真逆。まるで病人みたいだったわよ」
「正直なところ、半ば気休めのつもりで観てもらったのですが、きらら先生は、穏やかな表情で『この子は神様からの授かりものですよ。産みなさい。きっといい子が産まれるわよ。この子が産まれれば、ご主人は想像できないぐらいに変わるから』って…」
「あなたとご主人との相性度数は89点。85点以上の相性度数のご夫婦から産まれてくる子どもは、ほとんどがいい子ばかりですからね」
「先生の言葉に意を強くして、思い切って主人に『私は産みます』って強い姿勢で”宣言”したら、バツが悪そうな顔をして『元気な子を産めよ』って軟化。そして産まれた後は、それこそ激変www。今ではイクメンのお手本。わたしより子育てに熱心なんですから…www。先生の鑑定通りでビックリしています」
「S太郎クンは、ちょっと呼吸器が弱いみたいだから空気清浄機をつけてあげてね。ご主人は、もうタバコは止めた?」
「今まで”禁煙三日坊主”だったのに、S太郎が産まれる前日にピタッと止めました。それに先生に命名してもらったS太郎という名前もとっても気に入っていて、今では『さすがはきらら先生だな!』って感謝していますwww」
「以前に言ったと思うけど『1歳までは肌を離さず』よ。2人の愛情をたっぷり注いであげてね」
「はい。その言葉は紙に書いて、S太郎のベッドの傍の壁に貼り付けてありますwww」
S太郎クンが目を開けました。
「きらら先生、S太郎を抱っこしてやってください」
赤ちゃんを抱っこするのはン十年ぶり。ちょっと緊張します。
「S太郎、恩人のきらら婆ちゃんですよ~」
「コラ、婆ちゃんとは失礼なwww。せめてオバちゃんにしてよねwww」
S太郎クンが、ニッコリ微笑みました。
「はじめまして、S太郎クン。きらら婆ちゃんですよ~」