『素朴な疑問』⑤
――「変な毎日ですね」―すっかり常套句になってしまいましたが、落ち着かない毎日ですね。
「ノラリクラリ答弁ばかりで締まりのない現内閣、大量立候補で両雄対決の都知事選、地球温暖化に伴う天候異変、進まない地震からの復興、さらに熊出没騒ぎ、海外では終結の気配が見えないロシア=ウクライナ戦争、イスラエル=パレスチナ戦争、米大統領選挙、そして来月のパリ・オリンピックに大谷選手の活躍など、それこそ”ごった煮状態”の話題が毎日のように報道されては落ち着かないのも無理はないわな」
――こんな乱痴気騒ぎが時代が大きく変わる時の”特徴”なのですかね?
「そうかもな。時代は常に変わるものだが、今はそのスピードが速すぎるから精神的、肉体的に余計疲弊するんだろう。
しかし時代をふり返れば、現在のような落ち着きのない時代の背後では、万人が想像しないような大きな変化が待ち構えていることだ」
――それは何ですかね?
「ふ~む!――想像の域を出ないが、宇宙かなあ」
――宇宙ですか? 確かに最近宇宙ロケットが頻繁に打ち上げられていますが、まさか将来は地球を捨てた後、次に住むのは月や火星と考えているのですかね?
「30年後か、40年後か、1世紀後かは知らんが、いずれは特権階級が汚れた地球を捨てて、次の星に移住する( ^ω^)んじゃないかな」
――いやはや、いやはや、すっかりSF映画ですね。
「さもありなん。外国映画は近い将来の予告編というか、PR番組だからなあwww」
――昭和時代のニンゲンには「時代が変わる」という真の意味というか、発想すらできませんね。
「昭和のみならず、平成、令和の学生たちも分かってないだろうな。僕たちが学生時代に学んだ数Ⅲが現在のコンピューターのソフト作りの基礎だったなんて、まったく想像すらできなかったもんな」
――ということは、当時の文科省は半世紀後には「コンピューター万能時代」になることを知っていたのですかね。
「そうかもな」