「過去は過去、大切なのは未来です!」
長かったG・Wもあっという間…。
さあ、気分一新!と張り切ってはみたものの、不順な天候にはガッカリ。
でも、ファイト、ファイト!――頑張らなくちゃ!
「こどもの日」のことです。
渋谷駅から『きらら館』に向かう途中、ちょうど「H&M」の前で、小さい男の子の手を引いた女性に声をかけられました。
「きらら先生!」
確かに会ったことのある顔だし、聞き覚えのある声なのですが、咄嗟に名前が思い出せません。
「わたしです。Fです。以前、結婚問題で悩んでいる時に相談に乗って戴いたFです」
きらら「うわっ、Fさん!――久しぶり~!――どうしたの、今日は?」
Fさん「今から、先生のところへお伺いしようと思っていたところなんです」
きらら「この子はFさんの?」
Fさん「はい。長男のAです」
Aちゃん「こんにちは」
きらら「わあ、エライなあ。はじめまして、Aちゃん!――そう、ママになったんだ!――でも、アメリカじゃなかったの?」
Fさん「4年ぶりの里帰りです。この子が産まれて一度も、帰国できなかったんですが、ようやく父の”勘当”が解けたものですから(笑)…
きらら「あら~!――まあまあ、ここでは何だから…。2時までは予約も入ってないから、積もる話は『きらら館』でしましょ」
Aちゃんを中に挟んで3人で手をつなぐと、まるで母親と娘と孫のようです。
Fさん「きらら先生は、わたしにとって大恩人。一日も早く会ってお礼を言いたかったのですが、あれやこれや忙しくしていて、今日までご無沙汰してしまい申し訳ありませんでした。その節はありがとうございました」
きらら「まあまあ、堅苦しい挨拶は抜きにして…。珈琲淹れるわね。今日の珈琲はメキシコ産。美味しいわよ」
ひと息ついたところで、Fさんの近況報告です。
Fさん「あの時、両親をはじめ、周囲のみんなが『どこの馬の骨とも分からない男に娘を嫁がせるわけにはいかない。勘当だ!』と、”バツ2”の彼との結婚に反対。四面楚歌、孤立無援だった時に、わたしの唯一の”味方”がきらら先生でした」
きらら「そうだったかしら!(笑)――でも、あの時は大変だったわね。彼と結婚できないんだったら、『死ぬの、生きるの』って大騒ぎして…(笑)」
Fさん「そうですよね。他人目もはばからずワンワン泣いて…(笑)。本当にご迷惑をお掛けしました(笑)」
笑顔のママを見上げて、Aちゃんも”もらい笑い”しています。
Fさん「『今年のあなたと彼には、絶対的な”幸福☆”が巡ってきています。彼の2度の離婚は、結婚してはいけない年に無理に結婚した結果です。過去は過去。
大切なのは未来です。思いきって彼の胸の中に飛び込んで行きなさい』―きらら先生の、あの時の凛とした言葉は今も、昨日のことのように覚えています」
きらら「エ~ッ!――わたし、そんな恰好いいこと言ったかしら?(笑)」
Fさん「家族に猛反対されて駆け落ち同然で彼とアメリカに渡ったのですが、もしあの時、きらら先生が背中を押してくれなかったら、今のような幸せもなかったし、もちろんこの子も生れてなかったし…」
きらら「ご主人は一緒?」
Fさん「仕事の都合で明後日、こちらに来る予定です。日本には2日しかいられないのですが、主人も帰る前に是非、ご挨拶に伺いたいと言ってます」
きらら「いいわよ、忙しいんだから。そんなことより勘当を解いてくれたご両親に1時間でも1分でも多く親孝行してあげなさい。――それよりアメリカでの商売はどうなの?」
Fさん「お蔭様でレストランも2店に増えて大忙しです。主人は『将来は日本にもお店を出したい』と張り切っています」
きらら「レストランの逆輸入ね(笑)。――『夢は大きく』――ふたりで力を合わせて頑張ってよ!――ところで、Aちゃんは英語はペラペラなの?」
Fさん「生意気にわたしよりずっと上手で…(笑)」
Aちゃん「Good -bye.Very beautiful lady, Ms Kirara!」
きらら「Oh、You are honest boy!」
きらら(5/9)