「愚直に生きる幸せ」
「世を渡ること浅ければ 点染(てんせん)もまた浅く
事を歴(へ)ること深ければ 機械もまた深し
故に君子は その練達ならんよりは 朴魯(ぼくろ)なるに若(し)かず
その曲謹ならんよりは 疎狂(そきょう)なるに若かず」
これは洪自誠によって書かれた「菜根譚」の一節です。
「点染」とは世間の悪臭に染まること。「事を歴る」とは世の中で経験を積むこと。「機械」とは権謀術数。「朴魯」とは愚直。「曲謹」とは慇懃無礼。「疎狂」とは世事に疎いことです。
人生経験が浅ければ 世間の悪習に染まることもなく 天真爛漫 邪気がありません。
世の中に出て経験を積めば 駆け引きを覚え 狡さを身に付けます。
世事に熟達するより 世間知らずで 一本気な生き方こそが素晴らしいのです。
右を向いても 左を見ても 油断も隙もない話題ばかりの現在 こんな生き方は 損なことばかりかもしれません。
しかし 物欲に縛られ 本来の自分を見失った生き方が 本当に楽しい人生でしょうか。
「素(す)のままに生きる」…実に難しいことですが これこそが「幸せの原点」かもしれません。
きらら



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