「夫婦の形」
明日から10月。
今年もあと3ヶ月になりました。
いつも言うことですが、ホント、月日の経つのは早いものです。
強風の中をご来館のFさん。
わざわざ伊豆半島からのお越しです。
「まあまあ、こんな風の強い日に…。ありがとうございます」
「人生は『雨にも負けず、風にも負けず』ですからwww。――お礼を言うのが遅くなりましたが、主人の葬儀の際には、わざわざお通夜にまで来て戴きありがとうございました。改めて御礼申し上げます」
「入院してから1年ぐらい?」
「はい。昔気質の頑固な主人でしたから、結婚以来、大変なこともいっぱいありましたが、看病した1年間で主人の気持ちがわかったし、濃密というか、本当の夫婦の時間が持てたような気がします」
「ご主人は、言葉は少々乱暴でしたが、本心はあなた思いの優しい人でした」
「『もうこれ以上やっていけない』――離婚しようと思って何度も相談したところ、その度に『ダメ!』と反対したきらら先生の気持ちが、ようやく理解できましたwww」
「あなたたちは切っても切れない縁で結ばれた夫婦なのに、ふたりとも強情でせっかちだから素直になれず、そのストレスが積もり積もって、ちょっとしたことで離婚、離婚と大騒ぎするんだから…www」
「お恥ずかしい限りですwww」
「ところで四十九日は終わったの?」
「はい。お蔭様で先日、恙なく…。――不思議なもので、四十九日が終わって以来、毎日のように、あんなことがあった、こんな話をしたと、とりとめもないことを思い出すんです」
「『夫婦の形』は様々だけど、理想的な形のひとつじゃないかしら。これからは伊豆の海を見ながら、心の中のご主人と穏やかな会話を楽しんでくださいwww」
きらら(9/30)