「親は“人生メニュー”の呈示役」

コロナ、コロナで今年も5ヶ月が経過。

3度目の緊急事態宣言下で喧しいのがワクチン狂騒曲。

国民の大多数が反対する五輪開催まで2ヶ月弱。

まだまだ騒がしい毎日を余儀なくされそうです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このところ多いのが、お子さんの将来の職業に関する相談です。

本日のお客さまSさん然り。
挨拶もそこそこに、早々の心配開陳です。

「もうウチの子は何を考えているのか、さっぱり分かりません!」

「まあまあ、落ち着いて。順を追って話してください」

こんな時に効果的なのは冷たい水です。

「先日、来年は高校進学のこともあるので、長男に『将来、どんなお仕事に就きたいの?』って聞いたところ、真面目な顔でユー・チューバ―か、eスポーツの選手だなんて言うんです」

ユー・チューバーはともかく、eスポーツは、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技にしたもの。昭和世代にしてみれば子どもの遊び。理解できないのも無理はありません。

「もうビックリするやら、ガッカリするやら!(*_*)――学校の成績も上位なのに、遊びでしかないゲームを職業にしようだなんて信じられません」

「御主人は何とおっしゃっているんですか?」

「『そのうち熱も冷めるよ』と、無関心ですが、これからが大事な時期だけにゲームに熱中だなんて気が気でありません」

「『芸は身を助く』――世の中には、遊びや趣味を職業にしているプロはゴマンといます」

「そうは言っても、それは特別な才能を持っている方でしょ」

「我が子が将来、苦労しないためにと思うのは、親として当然の気持ちですが、世の中のすべてが激変しています。官庁、銀行、損保や新聞社、TV局など、かつて高学歴の就職先だった業界は、今や衰退の一途です。昭和の常識が通用しない現在、子どもに対する親の姿勢は、次の時代に生き残る能力をつけるための“メニュー”を提示してあげることだと思います」

「人生は、子ども自身が決めることだと…」

「息子さんの性格と職業運を鑑定させていただきましたが、ご主人に似て、とっても優秀ですし、こうと決めたらトコトン突き進む、独立独歩のを持っています。ユー・チューバーやeスポーツ方面に進みたいと思うのは今だけ。そのうち両親に相談してきますから、それまではドンと構えていればいいのです」

「確かに息子の人生は息子のものですよね。――あれこれ言わず、心を鬼にして、息子から“相談が来る日”を待ってみますwww」

きらら(5/31)