「きららさん、時の氏神になれるか?」
♪春のうららの隅田川~~♪
久しぶりに、ホントに久しぶりに隅田川の遊歩道を散歩。
しかも散歩相手はちょうど欧州から帰国中の我が愛息。
イタリアはどうの、マルタはどうのと、見知らぬ国に関する解説付きです。
……母としてなんと幸せなことでしょう。
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今日のお客さまは、政府系機関の職員としてアフリカに赴任中のNさん。
初対面の時から妙にウマが合い、以後、帰国のたびに足を運んでくれるようになった“娘”のような存在です。
いつもは朗らかに話をするNさんなのに、なぜか今日は物静かです。
ひょっとしたら…?
「そんな深刻な表情をして、Nさんらしくないわよ」
「実は、現地で一緒に働いているフランスの男性からプロポーズされたのですが、受けるべきか、受けざるべきか、迷っています」
案の定、相談事は「結婚」。
「さっき、彼との結婚運を鑑定したけど、相性度数は90点。ベリー・ナイスなお相手だけど、肝腎のあなたは彼のことをどう思っているの?」
「とってもいい方で、好意以上の気持ちを抱いています。だから彼のプロポーズを受けたいのですが、唯一、父親が、『ひとり娘をそんな遠い国に嫁にやるわけにはイカン! ましてや相手は外人だろ』と大反対、挙句の果てに『どうしてもその男と結婚するなら親子の縁を切ってからにしろ』とまで言う始末です」
「お父さまには以前、一度お会いしたけど、そういえば、まさしく“昭和の頑固おやじ”っていう感じだったわね。わたしには優しかったけど…www」
「外面はいいけど、家に帰れば、そりゃあもうゴリゴリの分からず屋なんですから。別にそんな父親に“忖度”して彼との結婚を諦めるつもりはありませんが、できれば祝福してもらいたいのが“娘心”じゃないですか」
「お母さまは賛成なんでしょ」
「ハイ、母はお見合い結婚だったこともあって『好きな人と一緒になるのが一番よ!』とわたしの味方ですwww」
「あなた、いつまで日本にいるの?」
「G・W明けに、またアフリカに帰る予定です」
「分かった。じゃあ、それまでに“昭和の頑固おやじ”を連れていらっしゃい。わたしがお父さまに説教してあげるから…」
「きらら先生が応援してくれれば、頑固おやじも納得するかも…www。一緒に母親も連れてきて良いですか」
「もちろんよ。――お母さまとは初めてだけど、タッグを組んでお父さまを説得しますよwww」
「きらら先生は“時の氏神”です。どうかよろしくお願いします!((__))」