『夏休みの宿題』

『夏休みの宿題』

8月も、とうとう最後の日曜日になりました。
東京の暑さは相変わらずで、「夏が終わる」という感じはまったくしません。
昭和の頃なら、この時期になると朝晩には少し涼しい風が吹いて、セミの声に混じって秋の虫の声が聞こえてきたものです。
ところが最近は、カレンダーだけが先に秋へ向かって、人間と気温は夏に取り残されているようです(笑)。

さて、子どもたちにとって8月の終わりといえば――
夏休みの宿題です。

7月の終業式の日。
先生から宿題を渡されます。

「今年こそ7月中に全部終わらせよう!」
そう決意する。
家に帰って、とりあえず机の上に宿題を置く。

そして翌日。
まだ夏休みは40日もある。
「今日くらい遊んでも大丈夫だろう」
これがすべての始まりです(笑)。

気がつけばお盆。

でも、まだ2週間以上ある。
大丈夫。

そして8月20日。
そろそろやらなければ……。

8月25日。
本当にやらなければ……。

8月29日。
…………。

そして8月30日。
人間は突然、本気になりますwww

読書感想文。
自由研究。
計算ドリル。
漢字練習。

一か月以上あったものを、なぜか最後の二日で片付けようとする。
考えてみれば不思議なものです。

でも、私はこれを見て「子どもは計画性がない」などとは、とても言えません。
なぜなら大人もたいして変わらないからです(笑)。
確定申告は期限が近づいてから。
健康診断で「運動してください」と言われても、しばらくすると元の生活。
仕事の締切も、まだ一週間あると思っているうちはなかなか進まない。
明日できることは明日やる。
その明日がやって来ると、また明日へ送る。

どうやらこれは、子どもの問題ではなく、ニンゲンという生き物の性質なのかもしれません。

もちろん、毎日きちんと計画を立てて、7月中に宿題を終わらせる立派な子もいます。
そういう人を見ると、私は子どもの頃から尊敬していました。
自分には到底できないことでしたから(笑)。

でも、夏休みの宿題には一つだけ良いところがあります。
どれだけ溜め込んでも、最後には何とかすることです。

泣きながらでも。
親に怒られながらでも。
多少出来が悪くても。

最後には提出する。

そして9月になれば、何事もなかったような顔をして学校へ行く。

人生も、案外そんなものでいいのではないでしょうか。

いつも計画通りにできる人ばかりではありません。

やろうと思っていたのにできなかった。
遠回りしてしまった。
時間を無駄にしてしまった。

そんなことは誰にでもあります。

大切なのは、「もう遅い」と諦めないこと。

8月30日からでも宿題はできます。

人生なら、なおさらです。

新学期になれば、また新しいノートの1ページ目が始まります。
昨日まで何をしていたとしても、今日からまた始めればいい。

――もっとも、今これを読んでいる学生さんで、まだ宿題が終わっていない人は。
人生について考えるのは後にして、とりあえず宿題をやりましょう(笑)。

きらら(8/30)

You May Have Missed