『季節はめぐる』
昔から歴史は繰り返すと言われますが、二十一世紀になっても、人間はまだ同じような課題を抱えているのだと考えさせられます。
遠い国の出来事とはいえ、平穏な毎日がどれほどありがたいものか、あらためて感じるこの頃です。
さて、八月に入りました。
一年で最も暑い季節です。
「この暑さはいつまで続くのだろう」と思っていても、気がつけば風が変わり、蝉の声が少なくなり、秋の気配が近づいてきます。
季節というのは、不思議なくらい約束を守ります。
人生も少し似ているのかもしれません。
十代や二十代の頃は、目の前の出来事がすべてのように思えます。
受験に失敗した。
就職がうまくいかなかった。
恋人と別れた。
友人と比べて焦ってしまう。
その時は、「このまま一生続くのではないか」と感じるほど苦しいものです。
占いのご相談でも、若い方ほど「今」の悩みを、とても大きく感じています。
それは決して悪いことではありません。
その年齢では、それが人生そのものなのですから。
けれど、長く生きていると分かることがあります。
春しか知らなかった人も、夏を迎えます。
夏が永遠に続くと思っていても、やがて秋が来ます。
厳しい冬も、必ず終わります。
人生も同じです。
苦しい時期だけが永遠に続く人はいません。
逆に、順風満帆な時期も、ずっと続くわけではありません。
だからこそ、人は一つひとつの季節を大切に生きるのでしょう。
若い皆さんに、一つだけお伝えしたいことがあります。
焦らなくて大丈夫です。
人と比べなくても大丈夫です。
花にも咲く順番があります。
桜は春に咲き、ひまわりは夏に咲きます。
ひまわりが三月に咲かないからといって、誰も責めたりはしません。
人にも、その人だけの季節があります。
今はまだ芽が出ていなくても、根を張っている時間なのかもしれません。
どうか、自分の季節を信じてください。
今日の努力は、明日すぐに実らないかもしれません。
季節が巡るように、人の人生にも必ず追い風が吹く時があります。
その時にしっかり立っていられるよう、暑い夏の日も、目の前の一歩を大切に歩いていきたいものですね。


