『処方箋のない問題』
昨日は半袖、今日はダウンコート。
異変とも言うべき、不順な天候の毎日です。
政治の劣化に増税、物価高。
国民生活は相変わらずの右肩下がり状態です。
「天変地異は為政の所為」
当欄でナントカのひとつ覚えのように言ってきた言葉ですが、やはりこの言葉は正鵠を射ているようです。
正鵠を射ているといえば、某国のトップについて語られる「巧言令色鮮し仁」という言葉も亦然りのようです。
就任当初こそ、これで「少しは国民のための政治が行われるのでは?」と期待されたものの、いざ蓋を開けてみると、言葉だけはサッパリ之介ww。
永田町スズメたちは同氏のことを”謝罪ボス”と呼んでいるとか、いないとか。
これでは30年も続く不景気は、まだまだ記録を伸ばしそうです。
一体、こんな日本に誰がしたのでしょうか?
直接には”選良たち”ですが、彼らを選んだのはわたしたち国民です。
つまり国民は知ってか知らずか、自分たちの窮状に救いの手を差し伸べることなど頭にない人物を選良を、否、選良風の人物として選んでいるのにすぎません。
仮に投票率が50%とすれば、彼らは有権者全体の26%を獲得すればこの国の采配を振るえるのです。
こんな状況を打破するには、何はともあれ「投票」に行って自分の意思を表明することしかありません。
選挙は現代の「主権争奪戦」です。
この争奪戦に参加しないで、ブツブツ言うのはお門違いです。
投票の結果が、自分の意に添わなければ次の機会で頑張ればいいのです。
ボヤキ論議はさておき。先週の寒い日、看護師のNさんが久しぶりのご来館です。
Nさんは、以前は都内の総合病院に勤務していたのですが、地震とその後の豪雨に見舞われた能登半島に看護学校時代の先輩に誘われ県内の病院に転職、主として避難した高齢者のお世話に当っているとの由。
まずは、ご依頼の鑑定を済ませてティ―タイムに。
――報道では、まだ十分に復興してないようだけど…。
「道路なんかはそこそこ復興したようですが、ほったらかしの地域も多いし、正直なところ、復興なんかいつになるやらというのが実感です。」
――そうなんだ。病院への影響は?
「ほとんど報道されないので先生なんか分からないでしょうけど、明らかな病気というより認知症の高齢者が急増しています」
――避難したことによる環境の変化?
「仮設住宅が当たれば、まずはひと安心と思うでしょうが、わたしたちが思う以上に環境の急激な変化は高齢者に影響するようです」
――これまでの高齢者ネットワークから離脱したことによるショック?
「わたしの経験では、それが一番だと思います。高齢者には治療というより精神面のケアが大切だと思い知らされました。特に単身の避難者はダメージが深刻です」
――ともすれば、認知症が新しい悲劇を生む?
「震災に限らず認知症になることはありますが、その数は遥かに多いことを実感しています。
もっともこの種のデータはありませんが…」
まずは命、しかし折角の命もこれでは……。
う~ん。
これは能登半島だけでなく福島などの被災地でも起こる問題のはずです。
理想論を語るのは簡単ですが、実際には処方箋のない難しい問題です。