『株価はバブル?』
先人は「非理法権天」とは言うものの「天」は何処に?
右も左も「無責任」が大手を振る奇妙な時代です。
さて、最近こんな相談がボツボツ・・・。
「銀行から株式投資を勧められているのですが・・・」
「NISAで株式を買ってみたいのですが・・・」
果ては、「どんな会社の株が上がりますか?」etc
味も素っ気もない言い方ですが、株式投資の本質は「ギャンブル」です。
占いではギャンブルに向く人、向かない人の鑑定はできますが、正直なところどの銘柄が上がるのか?――個別の銘柄鑑定は困難です。
なぜなのか?
それは株価の形成に関与するのが不特定多数の投資家ですから、彼らをもれなく鑑定することは不可能だからです。
昨年、お客さまだった大手証券の現役員I氏に株式投資の仕組みについて”講義”を受けたことがあるので、それを紹介します。
「簡単にいえば、株というのは買えば上がり、売れば下がるのものです。
一般には会社の来期、来々期の業績が良ければ買う人が多く、株価は上がります。
しかし、世の中は一寸先は闇、所詮は予想にすぎません。
ましてや現実にはインフレと消費の低迷、長きにわたる実質賃金のマイナス、物価上昇など悪材料ばかりの世相で明るい予想を立てるには無理があります。
が、そんな時代でも反対に株価が上がることがよくあります。
その理由は幾つかありますが、海外投資を呼び込むための東京証券取引所からの”要請”や株主のための配当増額など従業員や下請け企業を犠牲にした企業ガバナンスが横行しているからです。
昨今の株高は経済の実体とは関係なく、円安の恩恵を享受する一部の大企業や大株主だけが儲かる理論無視の”人的な工作相場”が続いているからです。
本来なら思い切った政策、たとえば消費税廃止などをすれば”まともな株価”になるのでしょうが、大企業の顔色を窺うだけの現政権には無理な相談。
とすれば、いつまでもバブルの衣を被った株価が続くはずもなく、早晩大きなダメージを受けるのでは?と私は思っています。
もちろん私の立場では、そんなことは口が裂けても言えませんが(笑)、ここからの株式投資は丁半バクチ以下のギャンブル。お勧めできません」(I氏)
「参加する、しない」を決めるのはあなた自身です。