『沈思黙考』

『沈思黙考』

――ようやくの秋と言いたいところですが、指折れば今年もあと3月。秋というより、もうすぐ年末。変な1年です。

「変になってるニンゲンに、季節の方が合わせてくれてるんだろう(笑)」

――またそういう嫌味を言う!……わたしは正直に言ってるのに嫌味だなんて失敬な!

「はい、はい。‥‥‥でも毎日のニュースのなかで、ホッとするような話題を聞いたかい?」



出典:Wikipedia

――ン?‥‥‥そう言われてみれば。新しい内閣だってスタート早々、あれこれイチャモンをつけられています。

「確かに発足以来ほとんど日が経っていないのに、過去の内閣が残した問題のせいで政権末期みたいなニュアンスの報道が多い気がするが、政界といえば世間の常識が通用しない”魔境”。
それを世間の常識で一朝一夕で改革しようとすること自体、無いものねだりの子守歌。
もうすこし余裕をもって判断すべきだと思うけどな」

――確かに。パソコンや携帯のせいなのか、今の時代、何事もスピーデイになっていますから、じっくり考えるということが少なくなっているような気がします。

「そうだな。たとえば意思伝達手段のひとつである携帯電話のメールなんか短い文章がほとんどだから自然に思考も短時間になるだろうな」

――「沈思黙考」が死語になっちゃう(笑)。

「ホントは短い文章ほど難しいんだけどなあ。これも時代の流れなのかな(笑)」

――短いのは「せっかち」と紙一重ということを考えなきゃ‥‥‥。

きらら(10/7)

You May Have Missed