素朴な疑問⑪

――涙あり、喜びあり。パリ五輪が暑い夏の清涼剤代わりの話題でにぎわっています。

「普段、見ることのない種目でもついつい見入ってしまうから寝不足になってしまいそうだよ」

――あれ? 先生は五輪開催に乗り気でなかったのに朝まで観てるんですか?(笑)」

Carcassonne, Relais de la flamme olympique Paris 2024 (112)

「勝ち負けはともかく、一生懸命競技している選手たちを観るのは爽快の一語。今や定番になった政治家たちの嘘八百の言い訳会見に比べれば月とスッポンだよ」

――彼らにとっては、まさに干天に慈雨。五輪様々でしょうね(笑)。しかし、それにしても感心するのはどこかの藩のトップの精神力のタフさですね。

「ああ、関西の某藩主のことだな(笑)。報道のすべてが真実と言えないにしろ、部下たちが二人も殿様のご乱心に切腹したというのに、選良らしくない往生際の悪さは永田町の出来損ない先生方といい勝負。次は衆院議員に立候補する資格も十分だろう(笑)」

――要は藩主としての人間性の問題。部下たる県庁職員の命より、大切なのは自己保身のみなのですから世が世であれが閉門蟄居、お家断絶ですよ(笑)

「家老たちの進言にも『お前たちと違って、世は領民に選ばれた身』という言い訳を連発して拒否するにいたっては、藩主の座どころか今後の政治家としての生命は潰えたのも同然なのに何が彼を意固地にさせているのだろうな」

――それこそ「人間性」と言うほかないでしょうね。

「しかし、選挙公報に人間性に関する項目はなし、選挙民としては判断の基準はないから、すべてはあなた任せの運次第だな(笑)」

――つまり、一旦当選してしまうと、後は次の選挙まで何のスベもないわけですね。

「窮屈だけど、そういうことだな(笑)」

きらら(8/5)