「年に1度の顔合わせ」
Spring has come。
ようやくの春の訪れ。
やっと厚手のコートにお別れできそうです。
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本日午後一番のお客さまは山陰地方某県のGさんです。
今日はお医者さまのご主人と一緒です。
Gさんとの出会いは20年近く前、都内で開かれていた占いイベント会場で鑑定させて戴いたのがご縁で、以来、毎年1度だけ、3月に足を運んでくれるお馴染みさんです。
「1年間のご無沙汰でした。本日もよろしくお願いします」
「わざわざ遠いところをありがとうございます。おふたりともお元気そうで何よりです」
「きららさんもお変わりないようで何よりです。――それにしても渋谷はいつ来ても人が多くて、わたしのような田舎育ちは人の波に酔いそうですwww」
特上のほうじ茶を淹れます。
「ところで、大阪のお孫さんは、もう何年生かしら?」
「はい。この4月から6年生ですが、もうお転婆の塊で、バスケットボールに夢中になっているみたいで、母親は私立の中学に進めたいらしいのですが、本人はどこ吹く風。将来はバスケットでオリンピックに出るんだ!って張り切っているようです」
「最後に彼女に会ったのは1年生の時だったから…早いわねえ。彼女は自分が『これだ!』と思ったことは誰が何と言おうとやり遂げる芯の強い子ですから、いい指導者に巡り会えたらオリンピックも夢じゃないかも…www。ただ、少し骨格が弱いので食事に留意するようにお母さまにお伝えください」
「そうなんだよね。娘にも言ってるんだけど、孫は好き嫌いが激しくて…」
「あらまあ、孫のせいにして…。普段、あなたが甘やかすから言うことをきかないのよwww」
「ところで、今日はどんな?」
「今回はきららさんの元気な顔を見るのと、愛するwww主人と旅行することが目的でしたから、きららさんには申し訳ありませんがwww相談することはありません」
「おいおい、わたしは<延命治療>についてきらら先生の考えを聞きたかったから一緒に来たのに…」
「ありゃ、すっかり忘れてました。ごめんなさいwww」
「やれやれ、結婚当時は気遣い抜群だったのになあ。長く夫婦をやるとこれだもんなあ。早まっちゃったよ(苦笑)」
「何、勝手なこと言ってるのよ。それはわたしの言葉よ(笑)」
はて、どこかで聞いたような会話が続きます。
「お前がバカなことばっかり言ってるから、きらら先生が笑っているじゃないか?www」
「いえいえ、何処も同じ秋の夕暮れ。我が家でも、しょっちゅう同じような会話をしているからですよwww」
「えっ、先生のところもそうなんですか。安心しましたwww」
肝腎の延命治療の話はどこへやらwww。Gさんご夫妻のまだまだ笑顔混じりのグチ合戦は続きます。