「Whatever Will Be, Will Be」

そろそろ東京も梅雨入り。

「嫌だなあ」と、ついつい思ってしまいますが、雨も自然の営み。

しかも植物だけでなく、雨音は脳波を集中している時やリラックスしている時にあらわれるアルファ波にする効果があるとのこと。

雨は偉大です。

午後最初のお客さまはKさん。
今日で3度目。

いつもと違う険しい顔つきで、座るなり…。

「自分のミスを部下のせいにする課長に我慢がなりません!」

「今日はどうしたの。――まあまあ、珈琲を呑んで落ち着いて話をしてくれる」

お客さまから戴いたクッキーを添えて珈琲をお出しします。

「わっ、このクッキーは、紹介者がないと買えない麹町のあのお店のじゃ?」

「わたしも知らなかったけど、そうみたい」

貴重なwwwクッキーで気が休まったのか、すっかりいつもの穏やかな顔に。

「実は――先日も大事なクライアントから頼まれた商品のデザイン画の発送遅れをわたしのせいにされ、『お前がボーッとしているからだ』とA課長に怒られました。いくらわたしが『課長に確認したら俺がやると言ったじゃないですか』と抗議しても、『知らない。聞いてない』の一点張りなんです。課長の責任転嫁癖は一度や二度でなくしょっちゅうで、同僚も同じ被害に遭っていますが、特にわたしが多いのです。今のお仕事は大好きですし、辞めたくありません。次の人事異動は来年だし、それまでこんな課長とどう向き合ったらいいのか。先生、助けてください」
自己保身のために平気で責任を転嫁する課長――よくある相談です。

A課長の生年月日をお伺いして鑑定開始。

「この課長さんは、外面は人一倍いいんだけど、いつも周りの目を気にしながら結果に汲々としている宮仕えしかできない小心者。反対にあなたはWhatever Will be, Will be。伸び伸びとした環境にあって実力が発揮できるタイプ。まるっきり反対だわね。だから、いざ失敗すると、課長さんは逃げるけど、あなたは正面から何とかしようと果敢に挑戦する。相性度数で表せば55点かな。こんな相手には、いくら言っても気分が悪くなるだけだから、相手にしないのが一番なんだけど、お仕事だから、それも無理。――そんな時には腹は立つけど、あなたが大人になって『人生色々、上司も色々、我慢するのもお給料のうち』ぐらいに気楽に考えてwww面従腹背作戦が一番!www――幸いお仕事が面白そうだし、課長さんが異動で居なくなる日に備えて、いっぱいエネルギーを蓄えておくべきじゃないかしら」

「そっか~、そうですね」

「あなたには来年の3月から<仕事>が回って来るんだけど、人事異動はいつ?」

「え~っと、3月です。」

「もうすぐじゃない。――組織には、どこの部署でも、大なり小なり、嫌なことは付きもの。先の見えない我慢は感心しないけど、先が見える我慢は“修行”よ。――今度の課長はきっといいはずだから…」

「はい」

一変、笑顔に。

「先生の言葉で、とっても気が楽になりました。――3月を楽しみにして修業に励みます」

きらら(5/27)