『女は度胸。当たって砕けろ!』
朝夕はすっかり冬。
電車の中でもくしゃみをする人が増えてきました。
風邪は万病のもとです。
気をつけてくださいね。
「きらら先生、どうしたらいいの?」
入ってくるなり大泣きのSさん。
先月に続いて、今日で2度目です。
「どうしたの?せっかくの美人が台無しじゃないの」
モデルかタレントにもなれそうなホントに美人です。
「さあ、珈琲を呑んで落ち着いて…」
少し落ち着いたようです。
「彼に振られたんです」
まだヒクヒクと泣きじゃくっています。
「彼って、わたしが『友達としてはいいけど、深い関係になってはダメ』と鑑定した、あの彼?」
「はい」
涙声なので「ひゃい」と聞こえます。
「きらら先生からはダメと言われたけど、『そんなはずはない。わたしなら絶対大丈夫!』と思って、わたしなりに一生懸命、尽くしたつもりだったのですが、何度も『ウザイ!』って言われて…」
わたしも目を真っ赤にしたSさんに「だから言ったじゃない」とは言えません。
戸惑っているわたしにSさんから唐突な質問が…。
「わたしに男運は無いのですか?」
「そんなことはないわ。確か、あなたは〇年◇月△生まれだったわね」
「凄い、先生。わたしの生年月日、覚えてくれていたの?」
「わたしも不思議なんだけど一度、鑑定させてもらった人は、名前は忘れることはあっても、生年月日だけは、しっかり覚えているのよ」
「わあ、感激で~す」
「そんなことより、あなたの恋愛運だけど――来年の2月か3月に大きな『恋愛★』が回って来るわよ」
「来年かあ~」
「それはそうと2年前に別れた彼はどうしてる?――彼こそあなたにピッタリだったんだけど…」
「彼が外国に転勤したことで何となく縁遠くなってしまい、私の方から別れを切り出したのですが…。そういえば来年、帰国するらしいと彼の友人が言ってたような…」
「彼は大人だから、我儘なあなたをスッポリ包んでくれるし、あなたもピリピリしないで済むし、それでお互いが居心地がいいんだから、ベスト・カップルよ。帰国したら再アタックしてみるべきだと思うけどなあ」
「向こうで恋人が出来てるんじゃないかな?」
「彼はイケメンだけど、堅い性格だからいないと思うよ」
「だったらいいけど…」
「あなたらしくもなく、何を躊躇しているの?――女は度胸。当たって砕けろよ(笑)」
「は~い。彼の帰国が待ち遠しいなあ」
さっきまで泣いていたのが嘘のように晴れ晴れとした顔です。
「思い切って、彼を迎えに行こうかな?」
「それもいいわね」
「先生、当たって砕けろですよね。よし、決めた」
思い切りの良さに苦笑。
「思い切って彼の胸に飛び込むのよ!」
「はい!頑張ります。結果はまた報告に来ま~す」
「吉報を待っていますよwww」