『きらら人生相談室』

信州直送の大根葉でお漬物。

よ~く洗って塩で揉んで重しを乗せて、冷蔵庫でひと晩。

徳島の「すだち」をかけて、翌朝の食卓に…。

ああ、美味しい!――食欲が進みます。

夕方から雨が降った10月某日。
閉店間際に入口に人の気配。

「はい、どうぞ」

「ごめんなさい。遅くなりました」

夕方6時の予約を戴いていたAさんです。
泣きはらしたのか、眼が真っ赤です。

「まあまあ、そんなに濡れちゃって。早く中へ入って、風邪引くから、しっかり拭いて」

「はい」

「今、熱い珈琲を淹れるからね」

ようやく落ち着いたAさん。
ポツリ、ポツリと事情を話し始めました。

「離婚話を蒸し返されて、さっきまで…」

昨晩、離婚することで合意、今日、離婚届を提出することになっていたのに、直前になって、養育費の額をめぐって、また口論になってしまったとのこと。

「覆水盆に返らず」――離婚を決める前ならともかく、既にふたりで(離婚を)決めたのなら、もはやわたしが云々することはありません。

しかし、せっかく雨の中を来てくださったAさんの気持ちを少しでも楽にしてあげることができれば、それこそ<相談者ファースト>を掲げる『渋谷・きらら館』のモットーにも合致すること。

時に涙を流し、時に笑顔を交え、結婚のなれそめから離婚を決めた経緯、お子さんの将来などについて“女同士”。珈琲をお代わりしながら、肚を割った2時間余りの“討論会”。

ようやくAさんに笑顔が多くなりました。

「きらら先生、今日は遅くまでありがとうございました。時間通り来られれば、離婚後のお仕事について占って欲しかったのですが、キチンと離婚してから、改めてお伺いします」

「今年の『仕事』はピカピカ。あなたならすぐにいいお仕事が見つかるわよ!」

「はい。子どものために仕事探しに全力投球で頑張りますwww」

きらら(10/16)