『誠実に生きる』
暑~い。
また真夏に逆戻りです。
寝苦しくてもクーラーのタイマーを忘れないように…。
『何より心に残っているのは、誠実に生きるということだ。(略)誠実さがなくなったときには、運が奈落へと落ちていく』
これは、現在の廣済堂を一代で築いた故櫻井義晃氏に長きにわたって仕えたWさんから戴いた書物(『混迷の時代 いまこそ人がすべて』・櫻井義晃)の一節です。
「誠実に生きる」――ありきたりの言葉ですが、自分自身、日々の行動の指針にしなければと心に刻み直した次第です。
その書物をプレゼントしてくれたWさんとの出会いは、1年前の夏、某ホテルで開催された鑑定イベント会場でした。
「占いは初めてなんだけど…」
時間つぶしのつもりだったのでしょうか、ふらりとわたしの前に座ったWさんの相談は、小学校に入学前の「お孫さん」についてでした。
「お孫さんは、お父さま、お母さまにとって、待ちに待った待望のお子さまですね。愛情度数は91点。おふたりの愛情をいっぱい貰って生まれてきた、とってもいい子ですよ」
わたしのこの第一声で、Wさんの相好が崩れました。
「そうなんだよ。なかなか子宝に恵まれなくてね。あれこれ苦労して、やっと生まれた待望の子どもなんだよ。失礼だが、当たるも八卦当たらぬも八卦というけど、こんなにも見事に当たるんだね、占いって!」
「恐縮ですwww」
「ところで、孫のことだけど、性格的にひ弱なところがあるので、学校で苛められるようなことはないかな?」
「心配ご無用。――真面目で優しくて、それでいて芯は強い。ちょっと頑固ですけど誰からも好かれて、知らず知らずのうちにリーダーになる『★』を持っていますよ」
「なるほど。息子夫婦のDNAも良かったのだろうが、それ以上に、わたしが先代の言いつけ通りに誠実に生きてきたおかげだなwww」
親バカならぬ、爺バカです(失礼)。
「あのう、先代ってどちらですか?」
その先代というのが、冒頭に紹介した故櫻井義晃さん(2004年死去)だったのですが、そこからはWさんの“先代自慢”のオンパレードです。
「仕事にかけては厳しかったけど、社員思いだった」
「義理と人情に厚く、今の時代にはいない稀有の人物だ」
「男が男に惚れる」――お会いしたことのない櫻井さんですが、Wさんの熱い言葉で、相当な人物だったことが偲ばれます。
前置きが長くなりましたが、そのWさんが、1年ぶりにひょっこりお見えになりました。
「去年、孫のことを観てもらったWです」
「あらあ、お久しぶりです」
「早くお伺いしようと思いつつ、雑事にかまけてご無沙汰してしまいました」
先日、本棚を整理していた時に、Wさんに戴いた櫻井さんの書物を見つけて、読み返したのも虫の報らせだったのかもしれません。
「お孫さんは、元気に学校に通っていますか」
「はい。もう、ひ弱どころか、病気もせず、元気いっぱいで…www。きらら先生の鑑定通りで、文武両道のお手本みたいな1年生です」
「すべてはWさんが、櫻井さんの教え通り『誠実』に生きてきたことの証し。言い換えれば先代のおかげですよ」
「いやあ、参ったな。今、それを言おうか、言うまいか、迷っていたところに先を越されてしまいましたwww」
「わたし、占い師ですから‥‥www」