「告白された直後にお見合い話」-②-

2016年のカウントダウンまであと4日。
渋谷の街も一段と慌ただしさを増しています。

12月に入って一番多かったのは、「来年はどんな年になるのでしょうか?」という質問でした。
人生いろいろ。◎の方、○、▲、×の方と様々ですが、世相全般については、こう答えています。
「政治・経済・社会――すべての面において、これまでの価値基準が一段と変化する忙しない年になるでしょう」
皆さん、一様に顔を顰めます。
しかし、こういう時代こそが飛躍のチャンスともいえます。

どんなことがあっても「山より大きい獅子は出ぬ」――『渋谷・きらら館』は、最強運の方、大凶運の方、人それぞれに、来年もまた占いを通じて『幸せ☆』を掴むためのアドバイスを心掛けたいと思っています。
みなさん、どうか良い年をお迎えください。

なお、『渋谷・きらら館』は12月31日~1月2日までお休みさせて戴きます。
『渋谷・きらら館』 代表 宮原きらら

4640744897_0526b0361fさて、今年最後の『週刊きらら』は前回の続きです。

上京する両親が勧めるお見合い話と職場の上司の告白。
故郷に帰って親孝行したい思いとまだまだ東京で勉強したい気持ち。
Cさんの心境は、まさにハムレット状態寸前です。

Cさん「先生、どうしたらいいですか?」

きらら「とにかく、わざわざ上京してまで持ってくるお見合い話なんだから、ご両親も相当に本気でしょう。今までのように無碍にしない方がいいと思うけど…」

Cさん「そうかなあ?」

きらら「何も分からないのに今の時点で、あれこれ考えても詮無いこと。第一、あなたは、まだご両親がお見合い話を持ってくるということは知らないことなんだから…」

Cさん「あっ、そうか。‟スパイ”が知らせてくれたんだもんね(笑)」

きらら「そうよ。もしいきなり『お見合い話でしょ』なんて切り出したら弟さんが‟スパイ”だということがバレちゃうじゃない(笑)」

Cさん「困ったなあ。父や母の気持ちを汲んでお見合いするのは、告白してくれた先輩に悪いし、好きな人がいるのに何食わぬ顔をしてお見合いするのも、何だかふた股かけてるみたいで…」

きらら「まだお見合い相手がどんな方なのか、白紙の状態で、あれこれ気を回してちゃ身体に悪いわよ(笑)」

Cさん「じゃあ、どうすればいいですか?」

きらら「そうねえ、お見合い相手もご両親が太鼓判を押してる方のようですからそれなりの方だと思います。ましてや地方の場合は東京と違って、まだまだ世間体を気にするところがあります。せっかくの話を頭から断れば角が立つし、お父様の立場も悪くなるかもしれません」

Cさん「そうなんですよね」

きらら「あなたにすれば二人を天秤にかけているようで不本意かもしれないけど、先々の話はひとまず横に置いて、今回は素直な気持ちでお見合いだけでもしてみたらどうかしら?結論はその後でもいいんだから」

Cさん「……」

告白された先輩に好意を寄せるCさんには、お見合いはどうにも気が進まないようです。

きらら「さっきCさんは、『お見合い相手との相性がピッタリだったらどうしよう?』って言ってたけど、相性が良いからって恋愛ならまだしも、それが必ずしも幸せな結婚につながるとは限らないわよ」

Cさん「???」

きらら「相性はピッタリで大恋愛の末に結婚、それなのに数年で離婚されるご夫婦はいっぱいいます」

Cさん「そうなんですか!…でも、それって何故ですか?」

きらら「いうなれば、相性は必要条件。それに十分条件が揃わないと結婚生活は長続きしないことが多いわね」

Cさん「その十分条件って何ですか?」

きらら「ひと言でいえば、お互いが損得抜きで、相手に対して不断の思いやり、愛おしさを持てるかどうか。この気持ちがあれば鬼に金棒。結婚生活の長短に関係なく、いつまでもラブラブ状態のおしどり夫婦でいられるものよ」

Cさん「十分条件も占いで分かります?」

きらら「合点、お任せください(笑)」

しばらく考え込んでいたCさんが、吹っ切れた表情になりました。

Cさん「わたし、思い切ってお見合いしてみます」

きらら「今度来る時に、その方の生年月日と、出来れば写真も持ってきてくれる。念には念を入れて鑑定するから」

Cさん「よろしくお願いします」

きらら「何よそんなに改まって。‟東京の母”としては当然のことよ!(笑)」

Cさん「お母さん、改めてよろしくお願いします(笑)」

きらら(12/28)

photo credit: Anillos – Rings II via photopin (license)