「心の『嗅覚』を大切に!!」

Fotolia_26724270_XL相次ぐ地震と火山の噴火。
ひょっとして、節度を忘れた人間の身勝手さに「地球」が怒っているのかもしれません。

12時からの開館に合わせて窓を開け、机を拭いて、まず珈琲。
今朝はトルコ珈琲にしようかな? それともエチオピア珈琲に…?
そんなことを考えていた時です。

「こんにちは~。予約しているDですが…」

ン? 確かDさんの予約は、1時からのはず。

きらら「はい、どうぞ。お入りください」

Dさん「すみません。1時の予約なんですが、思ったより早く着いたもんで…」

きらら「いいわよ。今、丁度、珈琲を淹れようとしていたところ。あなたも如何?」

Dさん「嬉しい。わたし、珈琲には眼がないんです。お言葉に甘えて…」

きらら「はい。どうぞ」

袋を開けたばかりのトルコ珈琲にすることにしました。

Dさん「あっ、これトルコ珈琲ですね。大好きです」

きらら「随分と詳しいわね。良かったらクッキーもどうぞ」

Dさん「学生時代に珈琲専門店でアルバイトしていたものですから、ちょっとウルサイんですよ(笑)。美味しい~。占いは、今まで何ヶ所かで観てもらったことはありますが、珈琲をご馳走になったのは初めてです」

きらら「お代わりしてもいいからね。――さあ、始めましょうか? 今日の相談は何かしら?」

Dさん「彼のことが嫌いになってしまったんです」

きらら「あらあら、原因は何なの? 喧嘩でもしたの?」

きらら「お付き合いを始めた頃には大好きだった彼だったのですが、今はデートどころか、顔を見るのも嫌で嫌で…」

まずはタロットで、次におふたりの生年月日をお伺いして四柱推命で鑑定させて戴きました。

きらら「う~ん、かなりのピンチだわね。――ふたりが知り合ったのは一昨年の初め頃かしら?」

Dさん「そうです、そうです。バレンタインデーにチョコレートをプレゼントしたのがキッカケでお付き合いを始めました。その時は義理チョコのつもりだったのですが、彼の熱烈アタックに負けてしまってズルズルと…」

きらら「ズバリ言うけど、ごめんね。――Dさんと彼との相性は、あまり良くないわね。100点満点でいえば40点ぐらいかな」

Dさん「40点ですか?」

きらら「まず、おふたりが知り合ったのが、お互いに“色情☆”が廻っていたタイミングでした」

Dさん「それって、彼もわたしも誰でもいいから相手が欲しかったと…?(笑)」

きらら「まあ、平たくいえば、そういうことだわね」

Dさん「わたしに関していえば、当時のわたしには付き合っていた人もいなかったし、『好きなタイプじゃないけど、まあ、いいか』っていう軽い気持ちで交際を始めました」

きらら「それにDさんは、イヤといえない性格だし…」

Dさん「そうなんです、強く迫られると断れなくて。――去年ぐらいから、わたしは本当に彼のことを好きなのか、また彼もまた、わたしのことを心から愛してくれているのか? 確信が持てなくなっていたんです」

きらら「結婚の話は?」

Dさん「何度か話し合ったことはあるのですが、彼は『まだ早い』とか『そのうち』とか言って煮え切らない態度でした」

きらら「このままお付き合いを続けるか、それとも別れるか、最終的な判断はDさんが決めることだけど、いつまでも“ぬるま湯”的な関係を続けるのは、お互いに疲れるんじゃないかしら?」

Dさん「そうですよね。もうしっかり疲れています」

きらら「彼だって同じ気持ちのはずよ」

Dさん「あ~あ、わたしの人生って、後悔ばかり。イヤになっちゃうなあ」

きらら「後悔のない人生を送っている人なんていないんだから、悲観する必要はないけど、これからは、『心の嗅覚』を大事にしたらどうかしら?」

Dさん「心の嗅覚?」

きらら「敢えて説明すれば、自分の経験による無意識の判断、つまり口では上手く言えないけど、何かを感じる力、それが『心の嗅覚』と、わたしは思ってるんだけど…。それは取りも直さず、自分の心を信じることだと思うの」

Dさん「そうですよね。自分の心を信じていないのに、相手を真剣に愛することなんてできないですよね。――これからどうするか、もう一度、彼と話し合って、結論を出したいと思います。――ところで、彼と別れた場合、わたしに“幸せ☆”が廻って来るのはいつ頃ですか?」

きらら「来年4月か、7月。それまでは、しっかりと心を磨いて“幸せの王子様”の登場をお待ちください(笑)」

きらら(6/1)