「続・春の歌」
「先生、こんばんは~」
そろそろお終いにしようと後片付けを始めた時に、先日のW子さんが息せき切って入って来ました。
きらら「どうしたの? そんなに慌てて…」
W子さん「ごめんなさい。原稿の整理がなかなか進まなくて遅くなっちゃいました」
きらら「まあ、まあ。彼の生年月日なら電話で知らせてくれたらいいのに…」
W子さん「面倒くさいので、今日は彼にも来て貰ったんですよ」
きらら「あらまあ!…それで彼は?」
W子さん「下で待ってます」
きらら「エエ~ッ。…入って貰ってよ」
W子さん「この前、先生に背中を押されたので、次の日にお食事に誘って“告白”したらバッチリ!…今までは『A先輩』でしたが、現在は『彼氏』になりました。じゃあ、携帯電話で呼びますね」
いやはや、この間までは「私には春が来ない」ってボヤいていたのに、「彼氏」が出来た途端に一気に春の気配。我ながら占いの効用には感嘆するばかりです。
W子さん「先生、こちらがA先輩です。そして、こちらが私たちの“縁結びの神”のきらら先生で~す」
A君「初めまして。Aと申します。よろしくお願いします」
W子さん「これが彼の生年月日です」
きらら「ちょっと待ってね」
“MC役”のW子さんは余裕綽々なのに比べて、緊張気味のA君は、私の手許をじっと見つめています。
きらら「いいわねえ。出会った時期も最高だし、文句なしのナイス・カップルだわ」
A君「ありがとうございます。ずっと好意を持っていたので、何度か声を掛けたのですが、シカトされて諦めていたところ、それがこの前、突然、交際を申し込まれて、お付き合いするようになりました」
きらら「ホント、彼女は“鈍感”なんだから…(笑)」
W子さん「ひどいなあ(笑)」
きらら「恋し、恋され、想い、想われ、100点満点で95点。相性もピッタリのふたりですよ。人生は山あり、谷あり。辛いこと、悲しいこともあるけど、あなたたちならきっと乗り越えられるはずだから、頑張って!」
A君「はい。また、何か迷ったことがあったら相談に来ますから…」
W子さん「何よ! 最初は『占いなんて~』って信じなかったくせに、すっかりきらら先生を味方にしちゃって…(笑)」
きらら「まあ、まあ、ご馳走さま。お熱い話はお家に帰ってからにして下さい(笑)」
W子さん「これから桜を観に行く予定ですけど、先生もご一緒に如何ですか?」
きらら「お婆ちゃんと一緒じゃ、桜に申し訳ないでしょ。GLAYの歌でも歌いながら、おふたりでどうぞ(笑)」
♪♪ 春が来た 春が来た どこに来た ♪♪――皆さんもW子さんのように「きらら館」へ春を見つけに来て下さい。
きらら(3/31)