「春の歌」

梅「♪ 春が来た 春が来た どこに来た ♪」と口ずさむのがおばあちゃん。
「♪ もうすぐ春ですねえ ちょっと気取ってみませんか ♪」と歌うのがおばちゃん。
「♪ Sunshine 遥かなる大地 明日へと続く道 ♪」とハミングするのが私たち。

これは先週某日、ライン占いで見たきらら先生に是非占って欲しいと足を運んでくれたW子さんとの会話の一部です。

彼女は東北地方某県の出身で、数年前に歌手を目指して上京してきたのですが、断念。現在は某出版社に勤務、音楽雑誌を担当している編集者です。

W子さん「東京に来て10年になりますが、私に“春の訪れ”はありそうですか? 季節は春だというのに、恋愛どころか、結婚なんか一生、出来そうにない気がしてなりません」

聞けば、上京以来、精々がグループでお茶を飲んだり、食事をする程度で、一度も男の人とお付き合いしたことはないとのこと。

きらら「待ってね。え~と、一昨年の4月と9月、去年の3月と8月に交際を申し込まれなかったかしら?」

W子さん「う~ん。あったかなあ?」

きらら「お食事に行こうとか、映画を観に行こうとかのお誘いも?」

W子さん「ひょっとするとA先輩の事かなあ? そういえば、何度か誘われたことがあるけど、恋愛の対象として意識したことはないなあ(笑)」

きらら「A先輩って誰?」

W子さん「別部門だけど、同じ会社の先輩ですが、いつも何かと気遣いしてくれる優しい方です。女子の人気投票でもランキング入りしているナイス・ガイですよ」

きらら「折角のアプローチに気がつかないなんて、あなた、ちょっと鈍感すぎるんじゃない?(笑)」

W子さん「そういえば、去年の3月、A先輩から河津桜を観に行こうかってドライブに誘われたような記憶があるなあ。…8月は、う~ん、どうかな?…帰って、手帳を見てみます。…でも、A先輩が旦那さんだと明日にでも結婚したいけどなあ(笑)」

きらら「今まで気が付かなかったくせに気が早すぎるわよ(笑)。…A君の生年月日は分かるかしら?」

W子さん「生まれた年は分かるけど誕生日までは分かりません。今度来る時までに調べておきますので、よろしくお願いします」

そこで、冒頭の会話になったわけですが、言われてみれば「なるほど!」って思う指摘です。

きらら「一番目と二番目は分かるけど、ところで三番目の歌は誰が歌ってるの?」

W子さん「GLAYです」

きらら「………」

聞いたことがあるような気もするのですが、つくづく“時代”を感じます。
私にはやっぱり「♪ 春が来た 春が来た どこに来た ♪」の歌が合っているようです。

(3/23・きらら)

photo by:Go Imai