『駆け落ち前にまず鑑定!?』

春到来と思いきや再びの北風。

しかも東北では雪の予報。

異常気象は人心の乱れの反映かもしれません。

卒業式のシーズンです。

3月某日午後。
入り口付近に袴姿?の女性。

「ハテ、誰かしら?」

今の時間に予約のお客様もいないし、7階の美容室と間違えたのかも?

「ジャ~ン。きらら先生、こんにちは~」

「エッ、ひょっとしてKちゃん? うわ~、どうしたの、その恰好は?」

「本日、無事に大学を卒業できたので、その報告とお礼に参りました!」

「そうかぁ、卒業式だったんだ。何はともあれご卒業おめでとうございます。――袴姿なので、てっきりコスプレ大会でもあったのかと思ったわよwww」

「無事、4年で卒業できたのは、きらら先生のお蔭です」

「そんなことはないわよ。すべてはあなたの努力の賜物よ」

Kちゃんは珈琲通。
お好みのジャマイカ珈琲を淹れます。

「3年生の夏、彼氏が出来て…」

「そうだったわね。彼は確かフランス人だったよね」

「その彼がフランスに帰国することになって、もう学校も辞めて、彼と一緒にフランスへ”駆け落ち”しようと決めていたんだけど、母親は半狂乱、父親は『勘当だ』って猛反対。もうどうしていいか分からなくて…。心配した友人が紹介してくれたのが、きらら先生でした」

「あの時のあなたはゲッソリと痩せて、病人みたいだったわよ」

「初対面だったけど、きらら先生の顔を見たら何かホッとして…。単刀直入に『周りのみんなが反対するのに、この彼を追いかけて行って、わたしは幸せにれるのかしら?』って聞いたら、先生は凛とした顔つきで、『周囲の人の賛成、反対は、ふたりの結婚に関係ありません。猛反対を押し切って一緒になって幸せな方もいるし、みんなに祝福されて結婚しても別れる方も一杯います。しかし、あなたと彼の相性は珍しいくらいの最凶です。点数でいえば30点。おそらく幸せと正反対の結果になると思います。鑑定士の立場でいえば、わたしはフランス行きは反対です』って仰って。――その言葉で、目からウロコが落ちたことを昨日のことのように覚えています」

お代わりはハワイの珈琲です。

「何となく不安な気持ちになって、彼には先に帰国してもらったのですが、全然連絡がないし、1週間ほど経って電話をしてもつながらない。でも、ガッカリしたというより、完全に吹っ切れました。もしあの時、フランスに行ってたら今頃、どうなっていたのかと思うと…。ホント、きらら先生に感謝です」

「過去のことはともかく、来月から新社会人でしょ」

「はい。ラッキーなことに第一志望の会社に入れたし、早くお仕事に慣れなければいけないし、恋愛はしばらく封印して頑張ります」

「あなたは押されると弱いから、気をつけるのよ」

「はい。肝に銘じて…www。その節はまた相談に来ますからよろしくお願いしま~す」

きらら(3/27)

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