「ぼく、告白したいのですが…?」

目に青葉、山ホトトギス、初鰹。
気分爽快の五月晴れ。
こんな日には空を見上げて深呼吸。
胸いっぱいに”良い運気”を吸い込んでください。

先月某日、午後一番のお客様はA君でした。
細めのGパンにポロシャツ、水色のブレザー。
まるでタレントと見間違うほどのイケメンです。

A君の額にはうっすらと汗。
いじらしいほどに緊張しています。
こんな時には”きらら館珈琲”が一番です。

きらら「珈琲は如何?」

A君「は、はい。頂きます」

きらら「固くならなくていいのよ」

A君「は、はい」

珈琲をお替り、ようやく落ち着いたようです。

20160515sA君「あのう、好きな女性ができたのですが、どんな風に告白すればいいのか、分からなくて…」

大学の1年後輩の女性にひと目惚れ。
今日こそは、今日こそはと思いつつ、いざ顔を合わせると、あがってしまって何も言えずに、日夜、悶々としているとのこと。

A君「同じサークルなので、ほとんどど毎日のように会うのですが、彼女を目の前にすると、情けないことに何も言えなくなってしまうのです」

ふたりの生年月日をお伺いして、まずは「相性」を鑑定させて戴きました。

A君「どうですか?」

心配そうな顔で、わたしの手許を覗き込んでいます。

きらら「彼女との相性は、点数にすれば94点。とってもいいわよ」

A君「本当ですか!」

きらら「A君の性格は、誠実で、少し神経質だけど、心の優しい好青年なんだけどなあ。でも、ちょっとプライドが高いところがあるから、『もし、告白して断られたらどうしよう?』って勝手に思い込んで、何も言えなくなっちゃうんじゃないかな」

A君「そうなんですが、でも…」

きらら「A君には8月まで、彼女には7月まで『恋愛★』が廻って来てるから、今こそ大チャンス。彼女はA君の告白を快く受け入れてくれるはずよ。『でも…』だなんてモタモタしてたら、他の人に取られちゃうわよ」

A「タイムリミットは7月までということですね」

きらら「7月だなんて言わずに『善は急げ』よ。勇気を出して、明日にでも告白するべきよ」

A「は、はい」

きらら「何より今は、絶好の★廻りなんだから、あれこれ考えず、自信を持ってぶつかれば『至誠 彼女に 通ず』――大丈夫よ!」

しばしの沈黙。

A「分かりました。思いきって、明日、告白してみます」

きらら「頑張ってよ。――彼女は『どうしてもっと早く言ってくれなかったの?』って、快く受け入れてくれるはずよ(笑)」

A君「はい。頑張りま(笑)」

きらら(5/16)