「”中古品”ですが、主人を譲ります!?」-2-

桜花満開の東京。

何だか街中が明るくなったような気がします。

 

でも、なぜ桜の花は殊更、人の心を魅了するのでしょうか。

 

満開の桜には「葉っぱ」がありません。

さながら華やかな”ワンマンショー”。

そして、パッと咲いて、パッと散る。

その潔さ、その儚さが、わたしたちの心を魅きつけるのではないでしょうか。

さて、前回の続きです。

結婚生活35年。
お子さんたちも独立、これからはご夫婦で静かな余生を送るはずだったのに、そこへ降って湧いたのが、ご主人の不倫問題。
スッタモンダの大騒ぎになってもおかしくないのに、Aさんは残された人生をお互いが幸せに生きるために離婚、お相手の女性に”お譲り”してもいいと仰るのです。

人生は色々とはいえ、よくよく考えれば、「そうした生き方もいいですね」と軽々しく言えない”難問”です。

Fotolia_33961849_Subscription_Monthly_M (1)きらら「鑑定結果ですが、Aさんとご主人は、相性度数は珍しいくらいの高得点で96点。切りたくても切れない強い絆で結ばれています。幸せの形態は人それぞれですが、ご主人との35年は、最高の結婚生活だったと思いますよ」

Aさん「言われてみれば――主人の許へ嫁いで以来、愛情面でも、経済的にも、そして子どもたちも問題なく巣立ってくれたし、舅、・姑さんも大事にしてくれました。ホント、苦労らしき苦労を味わったことがない35年でしたね。それでこんなに太っちゃったんですかね(笑)」

きらら「次に相手の女性のことですが…」

Aさん「主人とその方の相性度数は何点ですか?」

きらら「一般的には、まずまずの点数で81点です。その方は、性格的にAさんと似ているところもあるので、ご主人はそこに魅かれたのでしょう」

Aさん「”ふたりのわたし”を求めるなんて、主人も欲張りだわね(笑)」

きらら「15年前は、ご主人もその方も、『色情★』の真っ只中にあった時ですから、理性を越えてしまったのでしょう」

Aさん「でも、それで15年間も…!」

きらら「ご主人は優しいし、押しに弱いところがありますから…」

Aさん「穏やかといえば聞こえはいいですが、要するに決断力がないんですよ。この前、主人に『離婚しましょ』って言ったら、『そうだな。でもなあ~』って、生返事ばかりで…」

どうやら離婚は撤回したような雰囲気です。

きらら「来年1~3月に、ご主人とお相手の方が出会った時と真逆の『大凶★』が巡ってきます。おそらく、ご主人とその女性は、ちょっとしたことが原因で別れると思います」

Aさん「別れる?」

きらら「ストレートな表現で申し訳ありませんが(笑)、ご主人がフラれると思います」

Aさん「アララ!」

きらら「ですから、それまでは腹立たしいでしょうが、大人の対応というか、事を荒立てずに”静観”した方がいいように思いますが…」

わたしの足して2で割るような意見に、半分満足、半分不満のようですが…。

Aさん「そうよね。別れたいときは、別れを言い出すより、別れを切り出される方が楽ですものね」

きらら「損か得かの問題というより、長い人生では、理詰めで物事を進めるべき時もありますが、ジタバタせず”自然の流れ”に身を委ねた方がいい結果が出る場合もあります。来年の『大凶★』は相当に強烈です。今回は、後者を選択した方が賢明だと思いますよ」

Aさん「そうですね。分かりました。――離婚は止めて、来年まで主人の我ままを温かい目で見守ってあげることにします(笑)。――お蔭様で、肩の荷が下りたようでスッキリしたわ。――もう一杯、珈琲お願いしていいかしら(笑)」

きらら(4/4)