「“主役”はあなた、わたしは“脇役”」
三寒四温。寒さの中にも春の気配が感じられようになりました。
今日は遠路遥々、北海道・小樽からCさんがお見えになる日です。
Cさんとの出会いは、今から4年前。某商社に勤務していた27歳の時です。
Cさん「今日、彼からプロポーズされたのですが…」
きらら「それは嬉しい話じゃない。草食系の男子が多い昨今、堂々と求婚してくれる男性は少ないわよ(笑)」
Cさん「彼のことは好きですし、とってもいい人です。私もいずれは結婚したいなって思っているのですが、でもお付き合いを始めてから、まだ2ヶ月ぐらいしか経ってないし…。占いは初めてなのですが、彼のプロポーズを受けていいのか、もし結婚するとしたら、いつ頃がいいのか、鑑定して欲しいのですが…」
早速、CさんとCさんのご両親、それに彼の生年月日をお伺いして、鑑定させて戴きました。
きらら「いいわねえ、いいわよ。 彼は、あなたとはもちろん、あなたのご両親ともバッチリ。お世辞じゃなく、珍しいぐらい最高に近い相性よ」
Cさん「ホントですか! 嬉しい~! それで結婚時期はいつ頃がいいですか?」
きらら「『善は急げ』――明日でもいいくらいだけど(笑)、今年なら7月と8月を除いて、来年の2月までならいつでもいいわよ」
Cさんの来館から2ヶ月後にふたりは婚約。そしてその翌月には結婚式の招待状が届きました。
結婚後は、旦那さんの転勤で北海道へ転居したことで、かれこれ2年半ぶりのご対面です。
Cさん「きらら先生、こんにちは。 すっかりご無沙汰してしまいました」
赤ちゃんを抱っこしたCさん。すっかり“お母さん”が板についています。
きらら「こちらこそお久し振り。 あら~っ、この子、初対面なのにニコニコしちゃって。美人になるわよ、きっと!」
Cさん「きらら先生が名付け親ですもの、当然ですよ(笑)」
きらら「どう、小樽での生活は?」
Cさん「今年は雪が多くて難儀していますが、彼は変わらず優しいし、お蔭さまで家族3人、きらら先生の鑑定通りの幸せな毎日を送っています。本当にありがとうございました」
きらら「それは、あなたたちふたりが心の底から信頼し合っているからよ。占いはあくまで従、背中を押すだけの脇役よ」
Cさん「絶対にそんなことはありません。仮に、仮にですよ、そうであっても、あの時にきらら先生が『ふたりは最高のカップル。すぐにでもプロポーズを受けなさい』ってアドバイスしてくれなかったら、決断力のないわたしのことですから、今頃、まだ婚活に必死になっていたかもしれません(笑)。――感謝、感謝、感謝。きらら先生には、これ以上の言葉はありません」
きらら「でも、どんなに組み合わせ抜群のカップルでも、高い、低い、深い、浅いはともかく、長い人生には山あり、谷あり。すべてが順風満帆ということはないからね。困難な状況の時こそ『わたしたちは最良の縁で結ばれたんだ!』いう初心と自信を忘れずに頑張るのよ」
Cさん「分かりました。来年には彼も本社に異動になると思いますので、わたしたちが北海度にいる間に、是非、遊びに来て下さいね。彼も『結婚できたのはきらら先生のお蔭だ』って、とても会いたがっていますから」
“主役”はあくまでお客様。私は主役を引き立てる“脇役”。――これが占い師としてのわたしの矜持です。
きらら(2/23)