「お見合いは気取らず、飾らず、スッピン勝負!」

着物
portrait021 / veroyama
1月は「往く」、2月は「逃げる」、3月は「去る」――年の初めの時間の速さは格別です。

毎年のことですが、こうした時期に多いのが、なぜか「お見合い」の相談です。

Kさん「先生、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」

いつもは凛とした表情でお見えになるKさんですが、今日はニコニコ顔。しかも絞りの着物姿です。

きらら「おめでとうございます。こちらこそよろしくお願いします。――それより、今日はビシッと決めてどうしたの?――間違って入って来たのかと思ったわよ(笑)。その着物、いい絞りだわねえ」

Kさん「この着物は母のお下がりです。これからお見合いなんです」

きらら「お見合い? この前は、確かふたり鑑定したけど、お見合いはどちらの方?」

Kさん「お相手は、叔父が勧めるAさんです。きらら先生に『相性は◎』って言われたのですが、お見合いは初めてなのでドキドキしちゃって…。先生に“気合い”を入れて貰おうって思って、予約も取らず、一番乗りで(笑)お邪魔しました」

きらら「わたしも半世紀近く前に(笑)経験あるけど、昔のお見合いは、格式張っていたというか、堅苦しかったけど、今は時代も違うし、難しく考えず、ありのままの自分を理解して貰えば良いのよ」

Kさん「頭では分かっているんですけど、イザとなると…」

きらら「お見合いに限らず、お仕事でも、何でも自信を持たなくちゃ」

Kさん「最初に『きらら館』にお邪魔した時に、わたしが『素敵な女性ってどんな女性ですか?』って聞いた時、『ひとつは、怒り顔に愛嬌がある女性、もうひとつが、おばさんになっても男子高校生がオッ!と振り返る女性』って、きらら先生から言われた言葉がずっと心に残っています。わたしなりに努力したつもりですが、およそ『素敵な女性』には程遠いような気がして…」

きらら「ふたつ目は、まだまだ先のことだけど(笑)、結婚前のわたし自身に比べれば、お世辞抜きに、Kさんは遥かに『素敵な女性』よ!」

Kさん「そうかなあ?(笑)」

きらら「『案ずるより産むが易し』――お見合い相手のAさんは、新聞記者という職業柄、話題も豊富でしょうし、きっとあなたとは話も弾むと思うわよ。ただ、マスコミ関係のお仕事は、あっちへ飛んだり、こっちへ飛んだりで、時間も不規則だし、普通のサラリーマンのような生活を期待しちゃダメよ」

Kさん「叔父も新聞記者だったので、その点は分かっているつもりです」

きらら「結婚後も仕事を続けたいあなたには、デザイナーというお仕事もあるし、少々のすれ違いでも、ふたりで力を合わせれば、楽しい家庭が築けるはずよ。――気取らず、飾らず、心はスッピンで!――大丈夫よ。頑張って!」

きらら(1/25)