「人生は75点で御の字」

秘書前回はお友達の付き添いでお見えになったSさん。
今日はおひとりです。

Sさん「こんにちは。この前も観てもらおうと思っていたのですが、次の予約の方もいらっしゃるみたいだったので、そのまま帰ってしまい失礼しました」

きらら「『きらら館』では遠慮は禁物よ。何でもいいからどんどん相談してね」

Sさん「早速ですが…実はわたしはバツイチで、7歳の男の子がひとり。いわゆるシングルマザーです。この前、職場の上司からプロポーズされたのですが、何となく気が引けて迷っています」

きらら「現在は息子さんとふたりで?」

Sさん「離婚後は、実家に戻って両親と暮らしています。息子のことは父も母も可愛がってくれているので、正直なところ居心地もいいし(笑)、わたしとしては、もう結婚なんかしないで、息子の成長を楽しみに、このままの生活を続けて行こうと思っていた矢先のことだったので…」

きらら「Sさんのご兄弟は?」

Sさん「2人とも結婚していますが、姉と弟がいます」

Sさんと息子さん、そして相手の方の生年月日を伺って鑑定させて戴きました。

きらら「お相手の方は、仕事面ではかなりのヤリ手のはずです。出世星を幾つも持っている上司とそれを補佐する部下。おふたりの相性は、上司と部下という関係においては最高ですね」

Sさん「彼は最年少で役員になったほどですし、わたしは彼の秘書をしています。先生がおっしゃる通り、彼とはツーと言えばカー。自分で言うのも変ですが、仕事のうえでは最高のコンビと自負しています」

きらら「しかし、彼は職場と家庭では正反対で、家庭での彼は、すこぶるつきの甘えん坊です。Sさんが、そのギャップを理解、“母親”になったつもりで余裕を持って接することが出来れば、楽しい家庭が築けるのですが、Sさん自身も結構、我がままで完璧主義者のところがありますから、ストレスが溜まれば衝突するかもしれません」

Sさん「言われてみれば、前の夫と離婚したのも同じ様な…」

きらら「結婚すれば、彼は仕事を辞めて欲しいと言うはずですよ」

Sさん「同じ会社には居られないでしょうが、きっと仕事自体も辞めて、家庭に入って欲しいと言うと思います。でも、わたしとしては、職場は変わっても仕事を続けたいし…。それと彼と息子との関係はどうですか?」

きらら「彼と息子さんの相性は抜群ですし、息子さんは独立心旺盛な“大人”ですから(笑)、仮にSさんが彼と結婚した場合でも『自分は自分、母は母』とギクシャクすることはありません」

Sさん「どうすればいいでしょうか?」

きらら「どうするかはSさんが決めることですが、そもそも育ちも考え方も違う2人が一緒になるのが結婚です。誰と結婚しようと、すべての面で100点満点を望むのはないものねだりというものです。お互いが、どこかで譲らなければ、旨く行くはずがありません。『人生は75点で御の字』とSさん自身が自覚して、25%だけ我を通すのを控え、その分、彼に尽くす覚悟が持てるなら、わたしは結婚に賛成ですよ」

Sさん「そうか、75点ということは25点は失敗してもいいんですよね(笑)。大分、肩の力が抜けたような気がします。結論が出たら、また報告に伺いま~す」

きらら(1/19)